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天草市本渡銀天街界隈フィードワークを終えて

津曲隆

天草市本渡銀天街界隈フィードワークを終えて

総勢18名による天草でのフィールドワークを無事に終えることができました。わずか5時間ほどの滞在でしたが、しかし逆に時間がないということで集中して取り組むことができたように思います。実際の調査と大学に戻ってからの数週間のコンテンツ化作業を通しまして、地域を情報化していくことの意味に関して学習を深めることができました。大変有意義な活動でした。
素人集団のつたない調査であったにも関わらず、われわれを快く引き受けていただいた商店街の方々には感謝の言葉もありません。特に、事前に対象の商店街に周知していただいた下記振興組合や商店街会長様の協力なしにはこの短時間の活動では難しかったろうと思います。
  本渡中央商店街振興組合専務理事 松岡正一様
  中央通り繁栄会会長 寺沢弘二様
  上町商栄会会長 宮山啓二様
  船之尾祇園会会長 谷口淳一様
この場を借りまして、皆様に改めてお礼申し上げたいと思います。さらに、
  本渡商工会議所 山下憲昭様
には、上記会長さんたちとわれわれとを仲介していただき、調査当日は自転車でわざわざ天草宝島国際交流会館「ポルト」まで駆け付けてくださいました。ほんとに感謝の言葉もありません。
本サイトで、今回の調査をもとに作成したコンテンツを公開しております。拙い作品ですが、特に銀天街界隈商店街の皆様にご利用いただければ幸いです。

下記文章は今回の調査に参加した学生のひとりが新聞の読者欄に投稿した記事です。短い時間でしたが天草の方々との交流の中から生まれたものです。

「働く意味」
最近、新卒の内定取り消しや就職難などのニュースをよく耳にする。今年就職活動をしなければならない私は就職について考えることが多くなった。そんな時に、大学の授業で天草の商店街に行く機会があった。そこで地元の人と話すことで気づいたことは、働くということは自分の幸せをつかむためだけではないということ。今まで私は、自分の生活を豊かにするため、自分の能力を伸ばすためと、自分のために働かなければならないのだと思っていた。しかし、天草の人々は地域や近所の人、未来の子供たちの幸せのために働いていた。「ここの商店街にもっと活気が生まれれば、ここで育っていく子供たちの将来は心配ないけんね」と。働くということは、誰かの役に立つことで、さらにそれが誰かの幸せにつながれば、きっと自分も幸せになるのだと思った。これから働いていくことになる私は、忘れていた大事なことを思い出すことができた。自分一人だけでは働く意味はないのだと思う。


わずか1日だけの短い調査でしたが、これを通しまして津曲研究室では天草本渡のファンが増えました。機会があればまたお邪魔したいと思います。

津曲研究室を代表して(津曲隆)
2008年12月5日

©2008 熊本県立大学津曲研究室