Produce X

天草フィールドワークを終えて(第1ルート)

第1ルート担当3班 リーダ:藤木

第1ルート・調査場所】
銀天街商店街

11月16日、ProduceXのFWが天草で行われた。私は、天草の商店街・銀天街を調査した。テーマは、「知らなかった銀天街」。銀天街の魅力を、よそ者にしか気づけない視点で、掘り下げていこうというもの。(普段、見過ごされてしまっているモノ・風景など)

バスを降り、早速調査を開始した。現在どの地方都市でも同じように、少子高齢化・過疎化が進んでいる。街には活気がなく、とても静か・・。天草も例外ではなかった。

まず、目についたのは、シャッターの数の多さである。そして、空いた土地は駐車場になっていた。普段は学生の通学路となっているそうだ。この通りの雰囲気や店の様子を、ボイスレコーダーで録音しながら歩く。通りを歩きながら、店の許可を取り、地元の方々と対話する。店は、なぜか靴屋が多く、その他は、スーパー・陶器屋・婦人服屋・時計屋・菓子屋・魚屋などが並ぶ。さすが天草、魚がいけすで泳いでいる魚屋さんが多かった。商店街の方々は、いきなりの学生の訪問にも関わらず、とても温かく取材に応じてくれた。親切にクッキーを提供してくれた方もいらっしゃった。とても、有難い。そこで分かったことは、皆が「銀天街の現状をどうにかしなければならない」、「銀天街をPRして欲しい」との、切実な願いを持っているということだ。皆、今の銀天街に危機感を抱いていることは確かであった。

この期待に応えるべく、調査を進めるメンバー。ここで、メンバーのOGの先輩が一言。「ずっと思ってたけど、銀天街って、レトロで可愛いよね。」確かに、銀天街は昔から中心商店街として栄えてきたためか、電灯・煙草屋・自動販売機・焼酎の広告・螺旋階段・仏像・・など、見渡せば昭和の香りがするような、レトロなものが沢山あった。それを重視して、商店街を見渡すと、不思議と味がある、レトロな街並みへと視点が変わったのである。この魅力を引き出すため、ポストカードでは、この小さなもののレトロな魅力を感じさせるものにした。音声は、音声メディアの特性を活かすため、地元の人の生の声が中心である。店の雰囲気や外観なども、音声に入れ、聞く側がイメージしやすいようにした。CMは、商店街なので、店舗の紹介ものにした。また、CMの中でも、レトロな魅力を欠かすことがないよう、シーンごとに、古臭い自動販売機や電灯や広告などを散りばめている。

調査からポストカードの編集までバタバタしながら、熊本へ帰った。店側にポストカードを配布する予定だったが、時間がなく断念したのが気がかりである。今回の天草FW〜銀天街編〜で見つけた、知られざる銀天街の魅力とは、レトロ可愛い外観と、現地の方々の温かさであった。別の視点で見ると、まだまだ見いだせる魅力があるかもしれない。それは未知数であり、期待できる調査であった。今回のFWでお世話になった商店街の方々に、もう一度お礼を言いたい。ありがとうございました!! 

©2008 熊本県立大学津曲研究室