天草四郎 of すごかもん

あまくさ　　しろう

天　草　四　郎

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海ぞいの救世主

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天草諸島の大矢野島（現在の熊本県上天草市）で生まれたとされているが、出生地はいくつかあり、はっきりとしていない。

　当時の天草・島原地方は飢饉ききんや税、そしてキリシタンの弾圧だんあつに苦しんでおり、民衆の不満はたまりこれを救う存在の出現を待ち望んでいた。ちょうどそのころ、長崎留学から帰った天草四郎がさまざまな奇跡きせきを起こし、また四郎の熱心な話が人々の心をとらえた。

寛永かんえい 14年（1637）10月、これまでのキリシタンを傷つけ、重すぎる税を背景に島原で農民が立ち上がった。これに呼応するように天草でも一揆いっきがおこり、「天草・島原の乱あまくさ・しまばらのらん」がおこった。この前に様々な奇跡きせきを起こしてきた四郎のうわさは天草・島原地方一帯に広まっており、ついにはこの乱の大将として押したてられたのである。

乱は幕府によってすぐにおさめられてしまったが、本拠地がなくなったことで四郎も自殺したとされている。5か月でおさめられたものの、3万7千の人数を率いていた四郎のカリスマ性がうかがいしれる。