【タイ便りVol.4】
アドミニストレーション研究科博士前期課程2年
中島悠聖
活動の進捗と後半の計画を深堀り
これまでの活動ではコンポスト、ごみ銀行、行動プラン法の3つの取り組みを実施し、生徒たちが環境問題について学び、実際に行動する機会を提供してきました。コンポスト活動では、生ごみを堆肥化する過程を体験し、廃棄物の削減と資源の有効活用について学ぶことができたと考えています。ごみ銀行では、リサイクルの仕組みを理解するとともに、回収活動を通じて、「自分自身も当事者の一人であることを意識する機会」を作りました。また、行動プラン法では、生徒自身が環境問題に対する具体的な解決策を考え、実際に行動することで、主体的に環境配慮行動を実践する力を養うための機会ができました。
これらの活動が終了し、5月から始まる新学期からは生徒の興味があったものや効果があった取り組みを抽出し、今まで担当していたクラスとは別のクラスで実践していく予定です。理由としては、特定のクラスに限らず、より多くの生徒が環境活動に関わることで、学校全体で環境配慮行動を行うことが「当たり前」という雰囲気を作ることが重要だと考えているためです。それには、単なる知識の提供だけでなく、日常生活の中で環境を意識し、実際に行動へ移せる機会を増やすことが必要です。また、これまでの活動の成果を分析し、今後の活動に活かすため、アンケート結果の分析を進めています。生徒たちの意識の変化を把握しつつ、どの取り組みが関心を引き、どの方法が効果的であったかを明確にすることが目的に含まれています。
この分析結果をもとに、より多くの生徒が積極的に参加しやすい形に活動を調整し、継続的な環境教育に近づければと考えています。今後の課題としては、活動の定着と発展が挙げられます。環境配慮行動を一時的なものではなく、日常的な習慣として根付かせるために、活動の継続性を意識したプログラム作りを目指します。また、新たに環境活動に参加する生徒たちにとって、過去の活動を参考にできるよう、指導方法の工夫を行い、よりスムーズに取り組める環境を整えていくことが重要です。
新学期の活動では、これまでの経験を活かし、より実践的なプログラムを展開していく予定です。例えば、コンポストの活用方法をさらに広げ、学校の植物の栽培と結びつけることで、生徒たちがリサイクルの成果を実感できるようにすることが挙げられます。このような取り組みを通じて、生徒たちが環境問題に対して主体的に関わり、持続可能な社会の実現に向けて行動できる力を身につけることを目指しています。今後も、生徒の意識や行動の変化を継続的に観察しながら、より効果的な環境教育を実践していきたいと考えています。




