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「高度グローバル人材育成プログラム」学生隊員現地レポート【タイ便り vol.3(中島悠聖さん)】

【タイ便り vol.3】

アドミニストレーション研究科博士前期課程2年

中島悠聖

任地の暮らし

 タイでの生活は日本での暮らしとは大きく異なる点が多く、日々が新鮮な発見と学びの連続です。私が派遣されたのは地方にある周囲を豊かな自然に囲まれた静かな地域です。初めてこの地に足を踏み入れたとき、温かく迎え入れてくれた現地の人々の笑顔と、彼らののんびりとした「サバーイサバーイ」(「サバ―イ」はタイ語で「心地よい」の意味)という考え方に癒されました。

 住まいは最近改築された新しい家であり、生活に必要な最低限のものがそろっています。電気や水道、冷房は問題なく使用可能です。夜になると窓の外からカエルや虫の声が聞こえ、自然の中で暮らしていることを実感します。最初は不便に感じることもありましたが、次第にこの環境に慣れ、日々の小さな工夫を楽しむようになりました。

 食事は現地の市場や屋台で買い物をします。調理器具がないため、自炊することはほとんどありません。タイでは中食文化があるため、好みのタイ料理を買って帰ることは楽しく私は気に入っています。ただ、日本で慣れ親しんだ料理が恋しくなることもあり、同じくタイに派遣されている友人などと会った際には、日本料理を作って食べたりしています。

 移動手段は主にミニバスやロットゥー(バン型乗合バス)などの交通機関を利用しています。また、初めてトゥクトゥクやソンテウ(トラック型乗合バス)に乗ったときはその独特なデザインや走行感覚に驚きましたが、今では移動の楽しみのひとつです。タイの人々は道端で会うたびに笑顔で声をかけてくれるので、移動中も温かい気持ちになります。

 活動の中で最も印象的だったのは、環境教育のワークショップを学校の生徒達と行ったことです。最初は日本から持ってきた方法がそのまま通用すると思い込んでいましたが、文化や習慣の違いからなかなかうまくいかず、試行錯誤を繰り返しました。現地の人々と相談し、タイの文化に合ったアイデアを取り入れることで、徐々に子どもたちの興味を引き出せるようになり、笑顔で楽しむ姿を見たときは達成感がありました。

 もちろん苦労もあります。言葉の壁や文化の違い、時には思い通りにいかない現地の事情に戸惑うこともあります。しかし、そんな経験を通じて、現地の人々との信頼関係を築きながら、少しずつ自分が成長していることを感じています。タイでの生活は挑戦と発見に満ちており、私にとってかけがえのない時間となっています。

校内のクリスマスパーティーの際に
校長先生と撮った写真
分別ゲームに挑戦する生徒達
生徒が作成した分新年のパーティーで生徒と先生方と一緒にムーガタ(焼肉と鍋が合わさったようなもの)を食べたときの写真
生徒が作成した分別推進ポスター

お問い合わせ先

国際教育交流センター

FAX:096-234-6967