第60回化学関連支部合同九州大会(2023)において、本学大学院環境共生学研究科 食品バイオ工学研究室(松崎研究室) 博士前期課程2年生 板倉真優 さんが生物化学・農芸化学分野の【優秀発表賞】を受賞しました。
本大会は、繊維学会西部支部、日本農芸化学会西日本支部、化学工学会九州支部、日本化学会九州支部、有機合成化学協会九州山口支部、電気化学会九州支部、日本分析化学会九州支部、高分子学会九州支部の各化学関連学会支部が合同で毎年度開催しているものです。
【公益社団法人 日本農芸化学会 西日本支部HP】(http://nishinihon.jsbba.or.jp/)
詳細は以下のとおりです。
学会大会名:第60回化学関連支部合同九州大会(2023)
開催日時:令和5年7月1日(土)
開催地:北九州国際会議場(北九州市)
【優秀発表賞(生物化学・農芸化学分野)】
受賞者名:◯板倉真優(環境共生学研究科博士前期課程2年生)・宮原しろ沙(環境共生学部卒業生)・田中賢二(近畿大学 教授)・田口精一(神戸大学大学院 教授)・松崎弘美(環境共生学部 教授) ◯:発表者
所属:食品バイオ工学研究室(松崎研究室)
受賞課題:「透明な生分解性プラスチックを合成する水素細菌の分子育種」
研究概要:微生物が菌体内に合成・蓄積する生分解性プラスチックのポリヒドロキシアルカン酸(PHA)は、一般的に不透明であり使用用途が制限される。一方、乳酸(LA)および3-ヒドロキシブタン酸(3HB)ユニットからなる共重合体P(LA-co-3HB)は透明性・柔軟性・生分解性を有する。本研究では、水素細菌Cupriavidus necatorを宿主とした組換え株を作製し、糖を炭素源として透明性が期待できる24.6 mol%のLA分率からなるP(LA-co-3HB)共重合ポリエステルを合成することに成功した。また、温暖化の主要因である二酸化炭素を炭素源として、まだ蓄積率は低いもののP(LA-co-3HB)の合成にも成功した。これは、生分解性プラスチックを環境に低負荷な方法で生産するための大きな一歩であると言える。
【受賞にあたってのコメント】
この度は、化学関連支部合同九州大会の農芸化学分野において、優秀発表賞を受賞することができ、大変嬉しく思います。松崎教授をはじめ、多くの先生方にご指導いただいたお陰で受賞することができました。また、研究にご協力いただいている共同研究者の方々、同じ研究室の皆さんにも感謝申し上げます。今回の受賞を励みとし、今後もさらなる研究の発展のために精進します。(板倉)
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