熊本県立大学では、月出小学校からの依頼に基づき、令和2年度(2020年度)から地域貢献活動の一環として、地域・研究連携センター及び国際教育交流センターが連携して3年生の「総合」の時間に講師を派遣し、授業を行っています。今年で3回目の訪問になりますが、今回は、本学で学ぶMSUB(モンタナ州立大学ビリングス校)からの交換留学生のウィロー(Willow Peterson)さんとダニー(Danielle Cutler)さんが米国モンタナ州を紹介しました。
熊本県とモンタナ州は1982年に姉妹提携の調印を行い、これまで様々な交流を実施してきました、今年は姉妹提携40周年となります。そのご縁もあり、熊本県立大学では、モンタナ州立大学と交流協定を締結しており、特にMSUBとの間では単位互換及び授業料相互不徴収を内容とした留学制度がございます。毎年本学から1~2名の学生をMSUBに派遣していますが、MSUBから一度に2名の交換留学生を迎えたのは今回が初めてのことです。
月出小学校の授業は45分の予定でしたが、子供たちは熱心に授業に取り組み、留学生からの英語の質問に手を挙げて応え、時には子供たちが英語で質問し、予定時間を30分以上オーバーし授業は終了しました。子供たちは集中を切らさず、すばらしい授業になりました。
なお、新型コロナウィルス感染症対策のため、授業は、1クラスを対面で、2クラスはオンラインというハイブリッドの形式で行われましたが、オンライン実施のクラスの子供たちは、授業終了後留学生を廊下で見送り、英語で挨拶をしました。
後日、子供たちからウィローさんとダニーさんあてにお礼のお手紙が届けられました。「月出小学校に来てくれてありがとう」「モンタナのことを教えてくれてありがとう」とたくさんのありがとうの言葉が繰り返されており、留学生はその子供たちからのメッセージに感動し、涙を流してお手紙を抱きしめていました。
ウィローさんとダニーさんは、令和3年10月に交換留学生として来日する予定でした。新型コロナウィルス感染症に伴う日本政府の水際対策により入国できなかったのですが、入国できるようになったらすぐに熊本に行きたいというお気持ちが強かったため、本学ではオンラインにより留学をスタートさせました。本学の学生と同じ講義を同時に受ける時には互いに話をしたり、また留学生サポーターと交流したりすることにより、日本での生活をスムーズにスタートできるよう工夫しました。その後、令和4年2月に日本政府の水際対策が緩和されることとなりましたが、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)による日本への渡航に関する注意レベルが引き上げられたことにより渡航できず、最終的に日本には4月に入国され、1年の予定が半年で帰国されることとなりました。
お2人は、熊本で県大生と一緒に学んだこと、お友達と過ごしたこと、阿蘇や天草などいろいろなところを訪問したこと、その他たくさんの思い出とともに帰国されますが、「月出小学校の子供たちのおかげで、最後に本当にいい経験をすることができました。忘れません。」と言われました。(本学では、10月にMSUBから3人の交換留学生を受け入れています。)