令和2年7月に県南地域を中心に甚大な被害をもたらした豪雨災害は、新型コロナウィルス感染症流行下での大規模災害となりました。今回の災害では多くの人命と財産が失われ、今なお、多くの住民の皆さまが仮設住宅等での生活を余儀なくされているなど、地域の復興・再生への支援が強く求められています。
熊本県立大学では、令和2年7月豪雨で被災した市町村等と連携して地域の復興・再生支援に取り組んでおり、被災地の皆様が一日も早く日常生活を取り戻せるよう、大学の専門的知見を活かした支援を積極的に推進して参ります。
復興計画策定委員会等への参画
災害からの復旧・復興を目的とした計画策定のために設置された委員会等に参画し、学識者として助言や提案等を行います。
市町村 | 委員 |
八代市(坂本町) | 総合管理学部 教授 澤田道夫 |
人吉市 | 本学初代理事長 蓑茂寿太郎 ※有識者会議に参加 |
球磨村 | 総合管理学部 准教授 松本千晴 |
芦北町 | 環境共生学部 教授 柴田祐(座長) |
相良村 | 総合管理学部 教授 井田貴志(座長) |
被災地域復興・再生支援事業
令和2年7月豪雨で被災した市町村等と連携し、地域の課題解決や復興等に繋がる契機となる研
究・活動等を通じて被災地域の復興・再生を支援します。
NO | 学部 | 教員 | 取組計画概要 | 実施時期 |
1 | 総合管理学部 | 教授 宮園博光 教授 高濵信介 講師 岩見麻子 | 人吉球磨地域を対象にフィールドワーク(3ゼミ合同基礎総合管理学演習)を行い、学生が地域の動画等を作成して被災地の「今」を情報発信する。 | R2.11-R2.12 |
2 | 総合管理学部 | 教授 高濵信介 | 人吉市内にサテライトオフィスを設置し、人吉球磨地域における本学の教育研究活動の拠点および地域交流の場として、全学で活用する。 | R2.11-R4.3 |
3 | 総合管理学部 | 教授 高濵信介 | 学生が被災地に出向き、地域の課題・ニーズ調査を実施する。自治体や地元の観光協会等と連携して、地域住民との交流や地域活性化のためのイベント等を支援する。 | R2.11-R3.3 |
4 | 総合管理学部 | KUMAJECT (クマジェクト) 教授 井田貴志 教授 高濵信介 教授 上拂耕生 准教授 井寺美穂 准教授 飯島賢志 准教授 本田圭市郎 准教授 石橋賢 | KUMAJECT(クマジェクト)2020の取組として、これまで活動してきた5つの市町村(あさぎり町、五木村、球磨村、相良村、人吉市)を対象に、学生・教員が復興・再生期の地域づくりに参画し、課題の抽出および政策提案を行う。 | R2.11-R4.2 |
5 | 環境共生学部 | 准教授 佐藤哲 | 熊本地震の仮設住宅解体廃材を利用した家具(ベンチやいす)を作成・提供するワークショップを実施し、被災地双方の住民や学生との交流を通して、住民参加型の復興支援プロセスを提案・実践する。仮設住宅の暮らしのアイデアをまとめた情報提供サイト兼データベース「仮設住宅360」を作成する。 | R2.11-R4.2 |
6 | 環境共生学部 | 球磨川流域の山間集落を対象に、被災状況等について住民へのヒアリングや現地調査を行い、復興まちづくりを支援する。 | R2.12-R4.2 | |
7 | 環境共生学部 | 准教授 友寄博子 | 人吉市で栽培される菊芋中のイヌリン含有量の簡易な測定法を確立し、機能性表示食品としての商品の付加価値を高めて販売促進を図る。 | R2.11-R4.2 |
8 | 環境共生学部 | 准教授 阿草哲郎 | 被災地域の土壌・堆積物に含まれる化学物質を調査し、生態系やヒトへのリスクを判断する。 | R2.12-R4.2 |
9 | 環境共生学部 | 教授 松添直隆 | 芦北・水俣地域のサラダタマネギを活用した加工品開発で復興推進を図る。 | R2.12-R4.2 |
10 | 環境共生学部 | 准教授 友寄博子 | 干ししいたけの高付加価値化による消費及び販路拡大で被災した山間地域の復興を目指す。 | R2.12-R4.2 |
11 | 環境共生学部 | 教授 石橋康弘 | 球磨村の木質災害廃棄物を活かしたバイオマスでのエネルギー供給の仕組みを提案して、災害からの復興及び持続可能な地域づくりを支援する。 | R2.12-R4.2 |
12 | 文学部 | 准教授 大島明秀 | 学生有志とともに、被災地域の小学生を対象に学習支援や交流イベント等を行い、児童の学習面及び精神面で支援する。 | R2.12-R4.2 |
13 | 文学部 | 教授 村尾治彦 | 被災地域の小・中学生を対象に英語学習支援や英語を使った交流活動を行い、児童・生徒の学習面及び精神面で支援する。 | R2.12-R4.2 |
活動の紹介
(No.5)廃材を利用したベンチ等を住民と学生が協働して制作し、被災地へ提供しました。
(No.1)学生が人吉球磨地域でフィールドワークを行い、被災地の「今」を情報発信しました。